ちょっと駆け足気味の市内観光を終え、今回の北欧旅行の楽しみである豪華客船に乗船するためフェリー埠頭に向かいました。バス車窓からだんだん埠頭が近づいてくるとターミナルの影にフィンランド国旗と同じ白い船体とブルーのラインが入った巨大な客船シリアライン・セレナーデ号が見えてきました。

ヘルシンキ発17:00⇔ストックホルム着9:30を16時間(海上で時差が1時間あり)かけて毎日1往復航行しています。

※ 船にはそれぞれ名前があり、ヘルシンキ発はシリアライン・セレナーデ号でストックホルム発はシリアライン・シンホニー号です。

ターミナルで添乗員と現地ガイドさんが乗船手続をする間に、各自トイレを済ませ何組かに別れてエレベーターを使い連絡橋から乗船しました。さすが福祉先進国だけあって我々の車椅子の他にも車椅子利用者やベビーカーで乗船する人を多く見かけました。

シリアライン乗船口は広く緩やかなスロープで車椅子でも安全に乗船できます。入口付近にはカメラマンが乗船するお客を次から次へと抜き打ちで写真を撮り、あとで船内(プロムナード)の掲示板に貼り付けて販売するというシステムです。日本でも旅館などで「宿泊記念など」と銘打ってロビーなどで販売しているのと同じです。

乗船すると1番先に目に飛び込んでくるのが船内の中心(7階)であるプロムナード。何処かのデパートにでもいる様な感じでした。
全員が乗船し終えるとインフォメーション前で日本人スタッフから船内(夕食&朝食の時間と会場、翌朝の集合場所と時間)での説明とルームキーを配られ、最後に『今夜は寝ないでシリアラインでの船旅を楽しんでください!』とのこと。私は素直に夜通し船内を満喫させて頂きました。(笑)

プロムナードの天井はガラス張りの吹き抜けになっていて船内も白と木目調で明るいです。エレベーターは前に左右2機ずつと後ろ左右2機ずつの合計8機あり、各部屋番号によって使用するエレベータが違う。また上記の写真の様に吹き抜け部分でサーカス(無料)などが行われました。

ウスペンスキー寺院
ビザンチン・スラブ式ギリシャ正教会で、赤レンガの半球天井、テンペラ画キリストと12使徒の壁画が見事です。

乗船後、デッキより撮影

大聖堂
ヘルシンキのシンボル。ルーテル派の教会で、緑のドームと白い外壁のコンクリートが美しい建物です。正面には御影石が敷きつめられた元老院広場があり、ロシア皇帝アレクサンダー2世の像が立地、ネオクラッシク調な建物が並んでいます。

乗船後、デッキより撮影

各エレベーター前に船内の案内があります。
シリアライン船内の内訳は下記のとおり

カラオケ&ディスコ 13 ヘリポート 13
ジャグジー 12 展望デッキ、連絡通路 12 操舵室
船室 11601−11842 11 船室 11701−11718 船室 11201−11424 11 船室 11102−11324
船室 10601−10842 10 船室 10701−10724 船室 10201−10432 10 船室 10102−10316
船室  9601− 9842 船室  9701− 9724 船室  9201− 9432 船室  9102− 9385
船室  8601− 8842 船室  8701− 8723 船室  8201− 8429 バー、ナイトクラブ
レストラン3つ 案内所、軽食喫茶、ブティック、化粧品&土産物店 カジノ
レストラン2つ 免税店、スーパーマーケット(免税) 談話室
船室  5902− 5999 ドライバーズルーム(控え室) エステ&マッサージ
駐車場 駐車場 駐車場
駐車場 駐車場 駐車場
船室  2040−2094 船室  2001− 2030

解散して手荷物を部屋に置き、さっそく私と添乗員、ボランティア2名とN・Iさんの合計5名で船内のバリアフリー調査に出掛けました。まず始めに12階のデッキを見に行きました。デッキ内もドアを開けるとスロープ(少し傾斜がきつい)があり、周囲はガラス張りの連絡通路で船外デッキに出なくても前後行き来できる様になっています。

通路は車椅子がすれ違えるほど広く、中央付近には暖房完備のテーブル席も設けられていて寒くてもバルト海の夕陽などを見ることが出来る様になっています。

せっかくデッキまで来たのだから「新鮮な空気を」と寒く強風の中、船外デッキに出るボランティアのK・UさんとN・Iさん。強風で頭はオールバック、顔は寒くて引きつってます。

最上階から見下ろしたプロムナードと船室。さすがに行き交う人々も小さいです。

同じ12階には温水ジャグジーもあり家族連れなどが楽しんでいました。

バルト海に沈む美しい夕陽。時刻は11:30ごろですが、なかなか夕陽が沈みません。この写真の状態から沈むまで30分ぐらいかかりました。また夕陽が沈んでもこの時期の北欧は白夜なので空が暗くなることはありませんでした。

早朝、デッキに出てみるとスウェーデン領海の島々の間を航路して行きます。無人島もあれば島に溶け込んでいる民家も多く見られました。

楽しかった船旅も下船が近くなりインフォメーション前に時間どおり全員集合して日本人スタッフと記念写真を撮ってお別れしました。「お世話になりました」ちなみに日本人スタッフのお姉さんは仮眠をとって準備した後、夕方には再び新たなお客さんを出迎えてヘルシンキに向け出港するそうです。

シリアラインは1990〜1991年に製造され、海上の高級ホテル並みの装備で毎日出港しています。
(全長203m、最大幅31.5メートル、総トン数58、400トン、エンジン出力32、000Kw、最高速度23ノット、喫水7.1m、乗客定員2、852人、キャビン数985室、ベッド数2、980台、駐車台数(乗用車400台、バス60台)

上記は、ストックホルム港に接岸されたシリアライン

同時刻にヘルシンキ⇔ストックホルム航行するバイキングライン。間隔を取ってシリアラインの後を追うように航行していました。船のサイズはシリアラインよりひと回り小さいです。