飛騨の里からホテルへ戻りロービーにて夕食まで自由行動となったので、さっそく参加者数人とバリアフリー宣言都市の高山市内を散策する事にしました。高山と言えば秋の高山祭で曳き出される屋台が見たくて屋台会館(国指定重要有形民俗文化財)へ行きました。ホテルから徒歩で約15分ほどでしたが道路と歩道の段差解消や側溝のフタが平らな金具で作られているなど電動車椅子の私は殆んど介助なし会館まで来れました。
古くから飛騨の国は、大和朝廷ヘ、税のかわりに匠(たくみ)を毎年送り出しました。選ばれて都ヘ出た匠たち(毎年100人〜130人)は、奈良の都の宮殿や、お寺の建築に従事してその腕をふるいました。匠が都ヘ送られた期間はおよそ600年、延べにして7、8万人の飛騨人が一年間都で働いたことになります。この人たちを総じて「飛騨の匠」と呼んでいます。飛騨の国には、今もこの匠たちの長い伝統と、培われた技術が脈々とうけつがれていますが、中でも江戸時代後期に、大輪の牡丹のように花開いたのが高山祭の屋台です。
ここには実際に秋の高山祭りで曳き出される11台の屋台を年3回(3月・7月・11月)4台ずつ入れ替えて展示されています。館内では巫女さんが屋台の由来や歴史についてガイドをしてくれます。なお、高山祭のビデオも上映され祭りの様子も紹介されています。
※ 館内は、一階部分は車椅子でも問題ありませんが二階へは乗り移るタイプの階段昇降機しかなく、乗り移れない方は一度外に出て桜山日光館横より再び入場するしかありません。
屋台会館HPより
屋台には、下記の様なものがあり一部ご紹介します。
布袋台(ほていたい)
からくりのある屋台、上段に布袋和尚の人形が飾ってあります。はなれからくりで有名ですが、36本の糸を操って布袋様と唐子2体の人形が踊ります。唐子が空中サーカスのような動きで、布袋様の肩に乗り移ります
神馬台(じんまたい)
創建年代は享保3年以前で明和6年の再建、天明元年に新調した、神馬と白丁二人の飾り人形を備えている。中段の紫鱗紋織出しの大幕に左右側面に2個づつ後面に1個の般若面を大きく刺繍しているのが印象的である。
仙人台(せんにんたい)
高山の屋台でただ一つ屋根が唐破風。軒の両端の剣に巻きついた赤腹の金竜。かつてのからくりの名残をとどめる仙人像。
豊明台(ほうめいたい)
創建年代は不詳、明治33年に大改修を行い、平成8年に3ヵ年の歳月を費やして改修。下段の車輪と彫刻の調和がみどころ。