アルハンブラ宮殿
グラナダ市内中心部から観光バスで約30分、グラナダ市内を一望できる町の東側、小高い丘の台座に支えられる様に建っているアルハンブラ宮殿は、総面積1万4000uという広大な敷地面積を誇り、城塞アルカサバ、王宮などイスラム芸術の枠が集結した建造物が立つ。宮殿は13世紀後半、レコンキスタ(国土回復運動)により、再度キリスト教徒の勢力が増し、イスラム教徒の支配がグラナダ王国のみとなっていたころ、ナスル王朝ムハンマド1世によって着工された。その後、170年にわたって裁判のための建物、王の住居が建てられ、アルハンブラ宮殿は完成する。宮殿のいたるところに、果物や草花をモチーフにした透かし彫りなどが施され、その緻密な装飾は見事。また宮殿内の中庭を流れる水路や噴水の水音にも耳を傾けてみてください。

入場口前にあるアルハンブラ宮殿の敷地案内図。実際に、ゆっくり見学するには、丸一日、少なくても半日を要する広大なモニュメント群です。
ちなみに見学に際して入場券が必要な空間は、次の3ヶ所:アルカサーバナスル朝宮殿パルタルの庭園、そしてへネラリーフェ庭園です。
ちなみにカルロス5世宮殿とアルハンブラ博物館への入場は無料となっている。

入場口に置いてある貸出し用の手動式車イスは7台ありました。貸出し用の車イスがあることでアルハンブラ宮殿の広大な敷地を歩く自信のない方にも体に負担もなく見学ができます。

入場口から途中の糸杉の散歩道を通り抜けセカーノへ向かう参加者。
セカーノはトーレス・バルバスが中世の街路を残すために造った、糸杉の生け垣に囲まれた散歩道にそって広がっている。この道によってナスル朝宮殿とへネラリーフェがパルタルの庭園の外でつながっている。両側には、ナスル朝ならびにそれ以後の建物の遺構が臨める。

サンタ・マリア・デ・ラ・アルハンブラ教会は、昔のモスクの場所にキリスト教徒によって健立された教会です。

カルロス5世宮殿
宮殿は西側、南側ファザードの前にそれぞれ柱廊つきの広場を造ることから設計されたが現実には至らなかった。宮殿自体もその当時に完成せず、建設主である王はそこを使うことはなかった。現在はアルハンブラ博物館が置かれ、またコンサートの中心会場としてグラナダ音楽祭に利用されている。

アルカサバ
丘の西側に立つアルカサバは、勢いを増してきたキリスト教徒軍の侵攻に備えて13世紀中ごろに建てられた城塞です。9世紀後半に造られた要塞をもとにして造られたもので、アルハンブラ宮殿のなかでは最も古い建物となる。現在、見学できるのは、かつて兵士たちが住んでいた家や馬小屋だった基礎部分。敷地中央に建つベラの塔は町を一望できる眺望スポットになっている。

ベラの塔には登れなかったがアルカサバから見た町の風景をバックに記念の一枚。

メスアール宮
ここは間違いなく、アルカサール(王宮)のなかで最も改造を強いられた部分である。改造は、ほとんどの場合、キリスト教徒の歴代の城代たちが王の寵を得ようとしたための押しつけで宮殿本来の姿を変えながら新しい用途や機能に適応させるためだった。それらの改造は、時には本来の建築物を廃棄しておこなわれたため、今日では、王宮のこの部分への経路はきわめて推察しがたい。

事前に予約していたため朝一番の入場を待つ来場者よりも優先に入場できました。

メスアール宮へ入る入口には滑り止め対応のスロープが完備されています。

たとえ世界遺産であっても美観を損なうことなく宮殿内を見学できるよう取り外しのできる木製スロープが設置してありました。これなら車イスで来場された方々にも安全ですね。